「GOLD-金色の織りなす異空間」展を鑑賞

「アートコレクション展」を観た後は、外を出て左側の坂を上ります。するとすぐ大倉集古館。さっそく「GOLD-金色の織りなす異空間」展を鑑賞しました。

0608120030.JPG■充実した仏教美術

一階のフロアでは平家納経の模本がいくつか展示されていました。大正時代、田中親美(1875-1975)が作成したもので完成度は抜群で素晴らしいものでした。ですので模本とはいえ貴重なものです。本物は広島の厳島神社にあります。
《虚空蔵菩薩像図》や《阿弥陀三尊来迎図》など鎌倉時代の仏教画が展示されていましたが作品解説が専門的で読むのがおっくうです。その辺の配慮がもう少し欲しいところです。あと驚いたのが《古経貼交屏風》でした。金を使った模様を背景にした屏風に奈良時代の書がいくつも貼ってあるというものでしたが、大聖武のような書がたくさん貼ってあるいうのは・・・この屏風、金額にすると・・・という話は止めましょうか。

■金の魅力

二階のフロアでは、国宝の「古今和歌集序」が展示されていました。平安時代に書写されたものです。平安時代に書かれたとは思えないほど保存状態がとても良いように思いました。使われる紙は白だったり朱色だったり藍だったりと色とりどりで、模様もいろんな唐草模様が施され、書風も品格を漂わせると言ういかにもお宝の雰囲気そのもの。展示期間は9月3日までです。

テーマが「金」ですから、蒔絵の工芸品が数々展示。香炉、すずり箱、手箱など蒔絵の名品を堪能。金屏風では長谷川派の一門が描いたと言われる《網代に葡萄図》が展示されていました。たしかに狩野派とは思えません。桃山文化に近い江戸初期の作品らしいですが、大ぶりなさまが良かったです。「腐っても鯛」と同様、金も時間隔ててもやっぱり金と言う感じです。

■金の意味

会場の解説によると仏教美術にとって金と言うは、仏や「あの世」から発する光なんだそうです。それを可視したわけですね。その一方、普通の世俗の中での金は「単に美しいもの」であったり、「富や権力の象徴」に使われたり、「生活を明るく楽しくするもの」や「幸福への懇願」というわけです。何でもかんでもキンキラキンにしてしまうと、かえって下品になる恐れがありますから、扱いにはそれなりに考慮しないといけないと思うのですが、金は人間に欠かせないもの、というわけですね。オリンピックで一位は金メダル。魅力は万国共通です。

泉屋博古館分館「近代洋画の巨匠たち」展につづく

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