「ぼくらの小松崎茂展」の感想

DSCF0904.JPG小松崎茂というイラストレーターのことを初めて知ったのは、「さんま・たけしの超偉人100万人伝説」という日本テレビ系の2時間特別番組で取り上げられた時でした。10年以上前の番組です。えー、たしか100万人・・伝説だったのかなあ。1万人伝説か、10万人だったか、すっかり忘れてしまいました。この特別番組は好きな番組でした。一般には知られざる偉人たちをVTRで数々紹介し、それらを元にたけしとさんまのトークが繰り広げられ(他のゲストもいましたが)盛り上がるという番組でした。

最初は100人伝説に始まり、1000人伝説になって1万人伝説、10万人伝説、100万人伝説と数が増えていって、なぜかその次は50万人伝説なんてタイトルになっていたと思います(まちがえたらごめんなさい)。どれもビデオに録画していて(50万人伝説は録画しませんでしたが)、保存してまだちゃんとあります。ただし家にあるたくさんのビデオテープの中のうち、どこに録画したか忘れました。3倍モードなのでおそらく今は画質が結構劣化しているでしょう。急いでDVDにコピーしたいと思っている番組です。

この番組で繰り広げる、さんまとたけしの2人のトークは、もう現在のお笑いタレントなんて吹っ飛ぶぐらいの爆笑もので、ここでたくさんの小話を紹介したいぐらいです。なにしろさんまの離婚や、たけしのバイク事故という二人の大きな出来事の最中にやっていた番組でしたから。

シリーズものとして四半期ごとで定期的にやっていたのですが、現在ではもうすっかりやらなくなってしまい、すこし寂しい思いをしているのは私だけではないと思います。ぜひ復活して欲しいですね。

あとちなみに「小松崎茂」の他に、超かっこいい日本男児として今や有名になった感がある「白州次郎」もこの番組で初めて知りました。ほんと内容がいい番組だったんです。

と、えーなんだかずいぶん前説が長くなってしまいました。このぼくらの小松崎茂展の出入り口では、その「さんま・たけしの超偉人伝説」で流されたVTRを再編集したものが流れていました。久しぶりにみて懐かしかったです。当時見てびっくりしました。小松崎茂、すごい人がいるもんだと。

小松崎茂氏は、最初日本画家を目指したのですが、てっとり早く飯が食いたいとすぐに挿絵画家に転向しました。戦争中では国家宣揚を目的とする絵を次々と描いたので、日本画の師匠だった堀田秀叢(ほったしゅうそう)から「おまえは戦犯だ」と言われてしまいます。国の命令だったとはいえ、そうとうショックを受け、しばらくは筆をとらない時期があったのです。かわいそうな話です。ちなみに堀田秀叢は今では特に有名な画家ではありませんが、花鳥画を得意とした画家だったようです。東博あたりで見られたらいいなと思っているのですが。

女性の描写が苦手で描けないとVTRではありましたが、展示されていたデッサンを見た限りでは、そうは感じませんでした。30代になってから修練したと言いますから、たぶんその前の話なのでしょうか。

小松崎氏の作品といえばやっぱり私はブラモデルのパッケージの絵ですね。戦車とか飛行機はもちろんですが、特にサンダーバードとかは有名です。私はそれらプラモデルをリアルタイムには接していないのですが、よく見たことあります。今も現役としてあるんでしょうか。ただ戦争物は自分は複雑な気持ちになってしまいます。なぜならば実際の戦争経験者がこれら見たら嫌な気分に違いないからです。

展示されていた数々の原画を見て、芸の細やかさや、理屈上あり得ない空想世界だけども見る者を引き込んでしまう小松崎ワールドを堪能できたわけですが、さすが日本画を学んだ影響もあるかなあと感じるところがあります。言い方代えれば、日本画をきちっと学んだからこそ出来上がった小松崎ワールドというのがあるのでしょうね。海の波の表現なんてすごいなと感心しましたから。こりゃ日本画学んでいないとできないかもと思ったりして。

あと《浅草、銀座のスケッチ》という色紙の何枚もの絵がまとめて展示されていたのですが、これが素晴らしかったです。昭和の広重というか昭和の(川瀬)巴水と言っていいでしょう。あ、でもノスタルジックさはありませんでしたから、ちょっと言い過ぎかもしれません。でも素晴らしいものでした。

テレビのバラエティトーク番組で知ることになった小松崎氏だったのですが、1995年に自宅の火災で資料や作品がほとんど消失(本人が無事だったのがなによりですが)とか、2001年に86歳で亡くなられたニュースはショッキングだった記憶があります。

その小松崎氏の大回顧展がようやく見られて、うれしい気分でした。

■ぼくらの小松崎茂展
平成18年10月7日(土)~12月3日(日)
逓信総合博物館
一般600円ですが割引券ページがあります

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