一部話題の五百羅漢図を見る

たぶん一カ月に一回は行くであろう東京国立博物館の常設展へ行ったのだが、
一番の目的は狩野一信(かのうかずのぶ)の五百羅漢図という掛け軸を見るためだった。
江戸幕末の画家、狩野一信の知名度はマイナーだけど、
一部の美術愛好家から最近注目されている

東京の増上寺には五百羅漢図の100幅が納められていて、
五百羅漢図で100幅、ということは1幅につき羅漢が5人描かれているわけで、
それを100つ描いている作品だ。

描いた時期は一信が晩年のときとされていて、
後半、ようやく100つ目へたどり着こうという頃の絵は、
さすがに疲れが見えてみえているような完成度になっていて、
力尽きて死んじゃったんだ、
と、合計3人しかいないのに数年前に日本美術応援団を結成した
山下氏や赤瀬川原平氏が述べている。

それはさておき確かに細かくぎっしり詰まったその絵を100つ描き尽くすなんて
しかも東京国立博物館にもほぼ同じものがあるなんて、
尋常ではないことは確かなのだ。
まだ読んでいないけどこの辺のことは図録で詳しく書いてあることだろうと思う。

山下氏がたしか、増上寺の100幅全部公開させて展覧会やりたいみたいなこと
言っていた憶えあるけど、実際問題難しかったのだろうか。

それはいつか期待するとして、
とにかく「幕末にすごい絵を描いた画家がいたぞ」
と一部から騒がれているということで、その期待に応えるかのごとく、
東京国立博物館では同じ構図の作品が所蔵されていることもあって、
それらを公開し、増上寺蔵のものは2幅だけ、展示することとあいなった。
それで自分も結構楽しみな気持ちで行ってみたのだ。

それにしても東京国立博物館は何でもそろっているんだなと改めて感心しつつ、
二階の特別展示室へ行ったわけだけど、
そこにはその一信の羅漢図がこれでもかと並んでいて、
壮観なものを想像していたんだけど、意外にもバラエティに富んでいるというわけではなくて、
同じような構図の絵が、お行儀良く展示されていた印象があった。

確かに極彩色で細かく描かれており、エネルギッシュで妖しく、
お世辞にも品が良いとは言えなかったけど、なかなかのものであることは異論ない。

ただ増上寺蔵の2つが大きい掛け軸だったこともあって、
それが絵の凄さを伝えていたから、
どうせなら国立博物館蔵の「一回り小さい掛け軸バージョン」ではなくて、
やっぱり全部、増上寺バージョンを展示してくれたらよかったのに、
とは思ったのは自分だけではあるまい・・と思うのだ。

図録は1300円、とこれが安いか高いかどうかはわからないけど、
給料がはいったばかりにもかかわらず今回は自分のお財布と相談して、
今回ちょっと保留にしといた。
1300円ぐらいで相談するなというつっこみが入りそうだけど。

後で買うか・・・なんて思っていると意外と入手困難になったりするんだけど、
こればっかりは運としか言いようがないのだと自分に言い聞かせる今日土曜の日だった。

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