予備知識なしで作品鑑賞を

0608150017.JPG展示作品とともによく見かけるのが作品の横に小さく掲げてある解説文章です。また会場内はいくつかのフロアが分かれていますが、それをテーマ別に分けて、フロアに入るはじめ辺りにそのテーマについて解説している文章もよく掲げてあります。

しかし私はこれらの解説文章はあまり読みません。会場内に入ったらいきなり展示作品を見始めます。たとえ生まれて初めて見る作品でも、まずは解説には頼らず、自分の力で作品を見ることにしています。

これは読むのに疲れるからという少し頼りない理由もありますが(これが大きな理由だったりして・・・)、難解な・・とまでいかなくても、まるでお勉強しに来たような気分になってしまう文章も少なくないのです。

もちろん最低限知っておいたほうが良い知識はあります。たとえば20世紀美術だったらキュビズムとか、野獣派(フォービズム)といった用語の意味、その代表作や代表作家などについての知識です。

でもそれは入門書の内容で十分だと思います。美大生や学芸員志望の学生のかたはどうかわかりませんが、ほとんどの人は、美術館へ勉強しに来ているのではないのですからね。ところが解説を読むのに力量が必要なものです。たいていの館内は暗いものですし、美術館側もその辺の配慮はもうすこし必要に思います。

0608120035.JPG解説はいらない、ということではありません。解説読んでなるほどと感心したり、思わぬ発見もあります。でも解説はあくまで付随的、付録的なものです。作家や画家、美術館も解説より作品そのものを楽しんで欲しいと考えているはずです。

歴史の細かい背景といった知識を頼らず、まずはその作品に向かい合ってみてはどうでしょう?まずは作品に対して何かを感じとり、それを楽しむのです。解説はそれから読むといいですよ。

どんな感想でもいいのです。「へんなの」「これかわいい」「これこわい」「芸能人のあの人に似ている」「なんだこれ」「よくわからんけどすごいな」・・何でもいいのです。本来楽しむことに具体的な言葉はそんなにないもので、もっと単純なものですね。

見たけどよくわからないし、別になんとも思わなかった、でもいいのです。もしかしたらまたいつか再会したそのときは、新鮮な気持ちで見られるかもしれません。

前はなんとも思わなかったのに、こんど見たときは素晴らしく思ったという経験が自分は何度かあります。

予備知識なしに美術鑑賞。もしかしたら結構ハイテクニックかもしれません。しかし、それを繰り返すとそのうち面白く鑑賞できるようになると思いますし、そう信じているのです。

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